社葬・お別れの会BGM選曲:品格と重厚感を演出する音楽

社葬やお別れの会は、故人様の功績を称え、残された方々が故人様を偲び、感謝の気持ちを伝える大切な場です。この厳粛な式典において、BGM(背景音楽)は、場の雰囲気を演出し、参列者の心に深く響く空間を創り出す上で極めて重要な役割を担います。

特に、会社の創業者や役員をお送りする会では、品格と重厚感を兼ね備えた選曲が求められます。しかし、どのような曲を選べば良いのか、どのような点に注意すべきか、迷われる担当者の方も少なくないでしょう。

この記事では、社葬・お別れの会にふさわしいBGM選曲の基本原則から、具体的な場面ごとの選曲例、避けるべき楽曲、そして準備の進め方まで、プロの視点から詳しく解説いたします。故人様への最大限の敬意を表し、参列者の皆様の心に残るお別れの会を演出できるよう、ぜひ本記事をお役立てください。

社葬・お別れの会BGM選曲の基本原則

社葬やお別れの会のBGM選曲には、一般的な葬儀とは異なる、企業としての品格や故人様の功績を尊重する視点が求められます。ここでは、その基本となる原則をご紹介します。

故人の功績と人柄を尊重する

BGMは、単なる背景音ではありません。故人様の生前の功績、築き上げてこられた歴史、そしてお人柄を偲ぶ大切な要素となります。会社の理念や社風、故人様が特に大切にされていた価値観などを考慮し、それにふさわしい音楽を選びましょう。遺族の方々や生前の故人様をよく知る方々から、好きだったジャンルや思い出の曲などを伺うのも良いでしょう。ただし、あくまで「会」の趣旨に沿うかどうかが最優先です。

会場の雰囲気と進行に合わせる

選曲は、会場の広さや雰囲気、そして式典全体の進行と密接に関わります。例えば、広々としたホテル会場と、厳かな雰囲気の専門式場では、響き方や与える印象が異なります。また、受付時、献花時、故人様の略歴紹介時など、会の進行における各場面で求められる雰囲気は異なります。それぞれのシーンに合わせたテンポや音色の音楽を選ぶことで、より深い感動と一体感を生み出すことができます。

品格と重厚感を保つ選曲のポイント

社葬・お別れの会では、何よりも品格と重厚感が重要視されます。そのため、選曲においては以下のポイントを意識しましょう。

  • **クラシック音楽:** 普遍的な美しさと荘厳さを持ち、幅広い年代に受け入れられやすいです。特に、穏やかなテンポの器楽曲や、弦楽器の音色が美しい曲が適しています。
  • **インストゥルメンタル:** 歌詞がないため、特定の感情を強く喚起しすぎず、参列者がそれぞれの思いで故人を偲ぶことができます。ピアノ、弦楽器、アコースティックギターなどが中心の曲がおすすめです。
  • **穏やかなジャズ:** 落ち着いた雰囲気のジャズも、洗練された印象を与えます。ただし、アップテンポなものや、あまりにも明るすぎる曲は避け、しっとりとしたバラード調を選びましょう。
  • **音色とテンポ:** 派手すぎず、ゆったりとしたテンポの曲を選び、音色は穏やかで耳障りのないものを選びます。

著作権への配慮と利用方法

BGMとして市販の楽曲を使用する場合、著作権に関する配慮が不可欠です。無許可での利用は著作権侵害となる可能性があります。

  • **JASRAC等への申請:** 著作権管理団体(JASRACなど)を通じて、楽曲の利用申請を行い、使用料を支払うのが一般的です。
  • **著作権フリー音源の利用:** 商用利用可能な著作権フリーの音源サイトや、ロイヤリティフリーの音楽ライブラリを活用する方法もあります。
  • **専門業者への依頼:** 葬儀社やイベント会社によっては、著作権処理を含めてBGMの手配を代行してくれる場合があります。事前に確認し、相談することをおすすめします。

トラブルを避けるためにも、著作権に関する手続きは必ず事前に確認し、適切に対応しましょう。

場面別:社葬・お別れの会 BGMおすすめ選曲例

社葬・お別れの会の進行は、いくつかの場面に分かれます。それぞれの場面にふさわしいBGMを選ぶことで、より洗練された、心に響く空間を演出できます。

受付・開場時:参列者を迎える落ち着いた音楽

参列者が会場に到着し、受付を済ませ、開場を待つ時間帯は、静かで穏やかな音楽で迎えましょう。これから始まる厳粛な式典への心の準備を促し、落ち着いた雰囲気を作り出すことが目的です。

  • **おすすめのジャンル:** 穏やかなピアノ曲、弦楽四重奏、ヒーリングミュージック、アコースティックギターソロ、ゆったりとしたインストゥルメンタルジャズ。
  • **選曲のポイント:** 軽やかすぎず、重すぎない、中庸なテンポの曲を選びます。耳馴染みの良いクラシック曲の小品なども良いでしょう。
  • **具体的な例:** サティ「ジムノペディ」、バッハ「G線上のアリア」、ショパン「ノクターン」など。現代音楽でも、静かで叙情的なインストゥルメンタルが適しています。

献花・黙祷時:厳粛な雰囲気を保つクラシック・インストゥルメンタル

献花や黙祷の時間は、故人様への敬意と追悼の念が最も高まる、厳粛な場面です。この時間帯は、言葉を介さない深い感情が伝わるような、静かで荘厳な音楽を選びましょう。

  • **おすすめのジャンル:** クラシックのアダージョ(緩徐楽章)、レクイエムの一部(歌詞のない器楽曲部分)、宗教音楽(合唱なしの器楽曲)、静謐なオーケストラ曲。
  • **選曲のポイント:** テンポは極めて遅く、音量も控えめに。感情的になりすぎず、しかし深い感動を誘うような曲を選びます。途中で途切れないよう、長めの曲やメドレーを用意すると良いでしょう。
  • **具体的な例:** アルビノーニ「アダージョ」、マスネ「タイスの瞑想曲」、パッヘルベル「カノン」(アレンジによっては適さない場合も)、フォーレ「レクイエム」より「ピエ・イエズス」(器楽演奏版)。

故人の略歴紹介・写真上映時:故人を偲ぶ温かい音楽

故人様の生前の功績や人柄を振り返る略歴紹介や、思い出の写真が上映される時間は、温かく、そして故人様への感謝の気持ちが伝わるような音楽が適しています。参列者が故人様の人生に思いを馳せ、心温まる時間となるよう演出しましょう。

  • **おすすめのジャンル:** 穏やかなオーケストラ曲、叙情的なピアノ曲、心温まるインストゥルメンタル、映画音楽(悲しすぎないもの)、穏やかなフュージョン。
  • **選曲のポイント:** 故人様の人生を肯定的に捉え、感謝と尊敬の念を表現できるような曲を選びます。少しだけ明るさや希望を感じさせる要素があっても良いでしょう。
  • **具体的な例:** 坂本龍一「Energy Flow」、久石譲作品(穏やかなもの)、映画「ニュー・シネマ・パラダイス」のテーマ(インストゥルメンタル)、穏やかなケルト音楽など。

閉会・お見送り時:感謝と希望を伝える音楽

式典が終わり、参列者が退場するお見送りの時間は、故人様への感謝と共に、残された人々が未来へと歩みを進めるための、穏やかな希望を感じさせる音楽を選びましょう。過度な悲しみではなく、前向きな気持ちで会を締めくくることが大切です。

  • **おすすめのジャンル:** 希望に満ちたクラシック、穏やかで前向きなインストゥルメンタル、ポジティブなイメージのニューエイジミュージック。
  • **選曲のポイント:** 悲壮感がなく、しかし軽々しくもない、落ち着いた中にも清々しさや未来への光を感じさせる曲が良いでしょう。
  • **具体的な例:** エルガー「愛の挨拶」、ドヴォルザーク「新世界より」第2楽章(一部)、アイルランド民謡の穏やかなインストゥルメンタルアレンジなど。

選曲で避けるべきBGMと注意点

適切なBGMを選ぶことと同様に、避けるべきBGMや注意すべき点を知ることも重要です。会の品格を損ねたり、参列者に不快感を与えたりしないよう、細心の注意を払いましょう。

派手すぎる・個人的すぎる楽曲は避ける

社葬やお別れの会は、多くの関係者が集まる公的な側面を持つ式典です。故人様の個性や趣味を尊重しつつも、個人的な嗜好が強く出すぎた選曲は避けるべきです。

  • **避けるべきジャンル:** アップテンポなポップス、ロック、演歌、EDMなど。お祝いムードや過度に明るい曲も不適切です。
  • **理由:** これらの楽曲は、会の厳粛な雰囲気を壊し、参列者に違和感を与える可能性があります。また、特定の世代や個人の趣味に偏りすぎると、他の参列者が感情移入しにくくなることもあります。

歌詞の内容に注意が必要な楽曲

基本的に、社葬・お別れの会ではインストゥルメンタルの楽曲が推奨されます。しかし、やむを得ず歌詞のある曲を選ぶ場合は、その内容に細心の注意を払う必要があります。

  • **避けるべき歌詞:**
    • **過度に悲しい、絶望的な内容:** 参列者の悲しみを煽りすぎる可能性があります。
    • **恋愛をテーマにした内容:** 会の趣旨とは大きく異なります。
    • **ネガティブな言葉や表現:** 不適切な印象を与えます。
    • **特定の宗教色があまりにも強い内容:** 多様な背景を持つ参列者に配慮が必要です。
  • **選曲のポイント:** 歌詞がある場合は、故人様への感謝、敬意、希望、安らぎといったポジティブなメッセージを持つものを選び、事前に歌詞全体をしっかり確認しましょう。

音量と音質の調整の重要性

どんなに素晴らしい選曲をしても、音量や音質が適切でなければ、その効果は半減してしまいます。BGMはあくまで「背景」であり、主役は故人様と参列者の皆様です。

  • **音量:** 会話やアナウンスの邪魔にならないよう、控えめな音量を心がけましょう。大きすぎると圧迫感を与え、小さすぎると存在感がなくなります。会場の広さや反響も考慮し、最適な音量を模索します。
  • **音質:** 音源の品質はもちろん、会場の音響設備が適切に機能しているかどうかも重要です。ノイズが入らないか、音がこもっていないかなど、事前にしっかり確認しましょう。
  • **事前の試聴:** 実際に会場で、式の流れに合わせて通しでBGMを流し、音量や音質、曲間のつながりなどを確認するリハーサルは非常に重要です。

BGM準備の具体的な進め方とチェックリスト

社葬・お別れの会のBGM準備は、計画的に進めることが成功の鍵です。ここでは、具体的な進め方とチェックリストをご紹介します。

担当者・業者との連携と情報共有

BGMの準備は、一人で行うものではありません。関係者との密な連携が不可欠です。

  • **キーパーソンとの打ち合わせ:**
    • **遺族:** 故人様の生前の好みや思い出の曲、会の雰囲気に対する希望などを丁寧にヒアリングします。
    • **葬儀社・イベント会社:** 式典全体の進行スケジュール、会場の音響設備、著作権対応の有無などを確認します。
    • **音響担当者:** 会場の音響設備の詳細、BGMの再生方法、当日のオペレーションについて綿密に打ち合わせます。
  • **情報共有の徹底:** 故人様のプロフィール、会社の理念、会のコンセプト、参列者の層など、選曲に必要な情報を関係者全員で共有しましょう。

プレイリストの作成と事前試聴

具体的なプレイリストを作成し、本番を想定した試聴を行うことで、当日のスムーズな進行と、より良い雰囲気の演出が可能になります。

  • **シーンごとの選曲:**
    • 受付・開場時
    • 献花・黙祷時
    • 故人の略歴紹介・写真上映時
    • 閉会・お見送り時
    • (その他、必要に応じて)

    各シーンで複数曲候補を選び、全体のバランスを考えながら絞り込みます。

  • **プレイリストの作成:** 選曲した曲を、再生順に並べたプレイリストを作成します。曲の長さや、曲間のつなぎ方(フェードイン/アウトなど)も考慮しましょう。
  • **事前試聴:**
    • **通しでの試聴:** 実際に会の流れに合わせて、最初から最後まで通しでBGMを流し、雰囲気や違和感がないかを確認します。
    • **音量・音質の確認:** 会場の音響設備を使って、適切な音量と音質で再生できるかを確認します。
    • **予備曲の準備:** 万が一のトラブルや、時間の延長・短縮に備え、予備の曲も複数用意しておくと安心です。

音響設備の確認と当日運営

当日のBGM再生が滞りなく行われるよう、音響設備の確認と運営体制を整えます。

  • **音響設備の確認:**
    • 会場のスピーカーの位置、数、音響システムの動作確認。
    • BGM再生機器(CDプレイヤー、PC、タブレットなど)の動作確認。
    • マイクや映像との干渉がないかの確認。
  • **当日運営体制の確立:**
    • **BGM操作担当者の決定:** 責任者を決め、リハーサルを十分に行います。
    • **進行表との連携:** BGMの再生・停止のタイミングを、式の進行表と綿密に連携させます。
    • **トラブル対応策:** 音が出ない、曲が飛ぶなどのトラブルが発生した場合の対応策も事前に検討しておきましょう。

まとめ:故人を偲ぶ最高のBGMを選びましょう

社葬やお別れの会におけるBGMは、単なる背景音楽以上の意味を持ちます。故人様の功績を称え、人柄を偲び、参列者の皆様の心に深く刻まれる感動的な空間を創り出すための、重要な要素です。

品格と重厚感を保ちつつ、故人様への敬意と感謝の気持ちを伝える選曲は、決して容易ではありません。しかし、本記事でご紹介した基本原則、場面ごとの選曲例、避けるべき楽曲、そして具体的な準備の進め方を参考に、丁寧に進めていくことで、故人様への最高の贈り物となるBGMを選ぶことができるでしょう。

この大切な機会に、故人様への最後のメッセージとして、心に残る最高のBGMを選び、参列者の皆様と共に、温かく、そして厳粛にお見送りできることを心より願っております。

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